はじめてトルコへの旅 1979年 花子の記憶

 1、はじまり

イラン革命が勃発した年の1979年 花子ははじめての海外旅行へ出かけた。今はコロナがなければ海外旅行は誰にでも身近なものになったが、当時は一人旅の女の子の旅はあんまり勧められたものではなかった。

それに 当時トルコは日本ではあまり知られていない国だったし、お隣のイランではイラン革命が起こっていたし、地域的には不安定な危険な場所でもあった。

花子は19歳の頃図書館で見つけた歴史の研究という本を読んでいた。その中にオスマン帝国の組織について書かれた部分があり、イェニチェリという歩兵軍団にとても興味を持った。

さらにデウシルメというノンムスリムの子供たちを集めてきて忠誠心の熱い兵士に育てるという制度にくぎ付けになった。当時第二次世界大戦の敗戦を経験した日本はアメリカを無条件に良しとする風潮があったし、誰もがこぞってアメリカにあこがれたものだった。(一部の戦争経験者を除いて)

花子の父親も中国へ出兵し、戦争の経験を持っていた。花子は父親から小さいうちからアメリカのマッカーサーの悪口を聞いて育った。その手眼か花子の中にはアンチアメリカの思想が芽生えていった。

花子が歩兵軍団やデウシルメの制度に惹かれた理由の一つにはこのアンチアメリカの考えがあったのかもしれない。

花子は奴隷でも帝国の中枢を担う宰相たちにまで昇進可能なこのシステムを当時は素晴らしいと思ったのだ。

さらにオスマン帝国はヨーロッパの国々にまけず、長い間帝国を存続させたことにも一目置いた。

今でこそ花子はデウシルメの負の面を強く意識してが、当時親ではなかった彼女はそのことはあまり気にかけなかったが、小さい子を親や兄弟から引き離す制度は非人間的だと今は思っている。

初めてイスタンブールの地を踏んだ花子、さてどこへ・・・

次回は

初めてのタキシム

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